図解 株式市場とM&A

M&AとかTOBとか、株式市場のシステムに興味があるにはあるんやけど、小難しい本で一生懸命勉強するほどの気合いは無いねんなー」というオレのような人間のための本。著者のあとがきに

本書は「木を見て森を見ず」ではなく、「森を見て木を見ず」の形で書きました。

とあるとおり、細かい箇所の解説は省略し、株式市場・M&Aの一連の流れを、カフェを開業する主人公のストーリーに仕立てて構成されている。すばらしく読みやすい。3時間ほどで読めてしまう。
たとえば、昨今よく耳にする“公開買付”の解説は、

「公開買い付けというのは、ある会社の株式を一斉にたくさん買います、という意志をみんなに公開するのですね。そして、私はこの会社の株式を幾らで買い取りますので、売りたい人は皆さん私に売ってください、と宣言するのです」

という風である。
この分野のことを全く知らない人にとっては良書だ。