朽ちていった命
- 作者: NHK「東海村臨界事故」取材班
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/09/28
- メディア: 文庫
- 購入: 39人 クリック: 599回
- この商品を含むブログ (125件) を見る
放射線の恐ろしさは、人知の及ぶところではなかった。今回の臨界事故で核分裂反応を起こしたウランは、重量に換算すると、わずか1000分の一グラムだった。原子力という、人間が制御し利用していると思っているものが、一歩間違うととんでもないことになる。そのとんでもないことにたいして、一介の医師が何をしてもどうしようもない。どんな最新の技術や機器をもってしても、とても太刀打ちできない。その破滅的な影響の前では、人の命は本当にか細い。