新しい空調システムを求む

冷気過敏症に罹ったかもしれない。
いまの部署に配属されて初めての夏を迎えようとしている。職場の私の席の真上にはエアコンの吹き出し口があり、低い天井に無理矢理取り付けられたこのエアコンからは5月の中頃より私を目がけて冷気が吹き出されている。寒くてたまらないのだが、エアコンを止めてしまうとこんどは部屋全体が蒸し風呂のような状態になってしまうため、この席に座る者がその状況を我慢しなければならない風である。私はなんと冬にユニクロで買ったブランケットを肩に掛けて仕事をしている。想像してほしい、100kgのベンチプレスを挙上するような剛のオッサンが初夏の季節に肩からブランケットをかけて仕事をしている絵を。喜劇以外の何物でもない。
まあこんな自衛策で日々を凌いでいたんだけど、夏が近づくにつれて自分の体にある異変が起こっているのに気づいた。空調の冷気に耐えられないのである。カフェであれスーパーであれ居酒屋であれ、エアコンの冷風にあたると、たとえそれほど気温が低くない状況であっても、すぐに冷や汗を噴出して体調を崩してしまう、そんな体質になってしまっていた。扇風機の風は大丈夫なんだけど。
冒頭の「冷気過敏症」というのは私の造語である。こんな病気があるのかどうか分からない。グーグル先生も答えを返してはくれなかったが、上記のような症状は今の私に たしかにある。
これから梅雨が明け気温が上昇すると空調の風はさらに強さを増すことだろう。そして屋内の商業施設は、まるでそれがホスピタリティであるかのように、部屋中に空調の冷風を満遍なく行き渡らせようとする。そんな社会に今年の私は耐えられないかもしれない。いつになく引き篭もり気味(もしくは炎天指向型)な夏になりそうな予感がする。
を発生させない空調システム、どこかで開発してくれないだろうか。それでとりあえずオレの職場の席の環境をどうにかしてくれ。