いまの自分の価値観の礎となった、国語教科書の話

一年ほど前に読んだ本はストーリーや論点が思い出せなかったりするのに、小学生の頃に国語の教科書で出会った物語のあらすじは鮮明に覚えていたりする。三つ子の魂百まで、とはよく言ったものだ。そして自分の場合、小学生のころに出会った ある物語がその後の自分に大きな影響をあたえているように思う。
こんなあらすじだった。

舞台は砂漠を通る鉄道の、小さな駅。利用者のほとんど居ないこの駅には、3人の駅員が働いている。
あるときこの3人の駅員たちは、交代で休暇をとろうと計画する。
最初に休暇をとった駅員は、列車に乗って西へ旅にでる。やがて帰ってきたその駅員は、西の街の素晴らしさを他の駅員たちに伝える。
次に休暇をとった駅員は、列車に乗って東へ旅にでる。やがて帰ってきたその駅員は、東の街の素晴らしさを他の駅員たちに伝える。
すでに休暇を終えた二人の駅員たちは、今から休暇をとる駅員に是非自分が訪れた街へ行くべきだと主張するが、その駅員は二人の言葉を聞かず、なんと砂漠に向かって旅に出た。
やがてその駅員は戻り、オアシスを発見しそこで休暇を過ごしたことを2人に伝える。以後休日には3人そろってオアシスで過ごすことになる。

この物語を初めて読んだ当時より強い共感を抱き、そして今に至る。
タイトルはずーっと失念してたが、グーグルさんに聞いてみたところ、これはジョーン・エイキンの「三人の旅人たち」という話なんだそうだ。

しずくの首飾り (岩波ものがたりの本)

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