定額給付金を使い果たしました、給付前ですけど

北海道の西興部村というところで日本最早の定額給付金が給付されてからずいぶん経つが、われらが名古屋市でも徐々に給付が始まっているそうな。申請書類が届いたときにはソッコーで返信したので、ウチの口座にもまもなく振り込まれることだろう。
ところで、給付金の給付に先駆けて、アタクシ、もうこの分を使いきったよ。
CHARITY PLATFORMというサービスを利用して、全額(12000円)分を社会環境をささえるプロジェクトに寄付した。カード決済で寄付できるなんて、便利やんけ。
身軽な独り身のアラサーであって、別段今日明日のお金に困っているでもない。欲しいものはあるといえばたくさんあるが、こんな端金(はしたがね)では何の欲望の足しにもならん。せいぜいうまい肉食って嚥下して消化して排泄したら終わりだ。むしろ舌が肥えるだけ損をする気もするし。それよりは初めからなかったことにして口座に寝かしておけばいいんじゃね、とは思っていた。
それでも寄付をすることにした理由として、先日読んだ「子どもの貧困—日本の不公平を考える (岩波新書) (新書)」という本の影響が大きい。これによると、貧困が世代間に遺伝する国、母子家庭の貧困率が図抜けて高い国、そして所得再分配後の貧困率が分配前のそれを上回る唯一の先進国、それがニッポンだ。
またその後に「この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) (単行本)」で著者の西原さんが体験し続けてきた貧困スパイラルの様子を知り、さらに気が滅入った。
これを失政と言わずして何という。
無分別に配られたこの12000円を本来使われるべきだったところに戻す、ただそれだけのことだ。善意ではない、偽善ですらない。
日本の行政は恥を知れ。

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)