数年来の慢性的疲労感・無力感が水で劇的に回復した

年齢が原因だと思っていた体の不調が実はが原因だったという話。

症状

数年前から、以下に挙げるような体の不調を感じはじめていた。

  • 昼間の慢性的な眠気
  • スタミナの低下
  • 短期記憶の劣化
  • 理性の弱化
  • 体力の低下

まぁ30代の半ばに差し掛かる年齢でもあり、これらは老化現象の一部なのかなと考えていた。これが年をとるということなのか、年をとるのはイヤだなぁ、みたいな。でも加齢には抗えないしね。

ところがここ半年ほどの間にこれらの症状がひどくなり、社会人としての活動に影響を及ぼすようになってきていた。いくつか例を挙げると

  • どれだけ早い時間に就寝しても、翌朝目覚められない。そして毎日目覚めの気分が、最悪。
    • 気分の悪さを他人にあたってしまう。
  • 日中に何度もか、激しい眠気に襲われる。人と話をしているときに突然つよい眠気に襲われることもしばしば。こんなときは会話にならない。
  • 日中うたた寝を繰り返すからか、夜の寝付きが悪い。
  • 記憶力が著しく低下。30分前に終わった会議の内容の枝葉が思い出せない。自分が設計したソフトウェアコードを他人にレビューできない。
  • スポーツをしたあとの気だるさが著しい
    • 運動をしたその日は他になにもできない。なにせ頭が回らない。
    • ときに頭の中に霧がかかったように意識が遠のくこともしばしば。
    • 気分の悪さを他人にあたってしまう
    • 疲労を3日ほど引きずる
  • 何に対しても情熱を持てない。

自分の社会人としてのペルソナはこのまま加齢に任せて朽ちていくのかなぁ、口惜しいなぁ、なんて悲観的になっていたのがここ最近のわたくしであった。

発見

つい先日のこと。

仕事中に手が止まった際にふと喉の渇きを感じたので、ほんの思いつきで、ちょっと大きめの、いつもはコーヒーを飲むのに使っているマグカップに水をいっぱい汲んできて飲むことにした。

職場での自分の席はちょうどエアコンから遠い場所にあることに加え、折しも今年は節電の夏、付近の気温はいつも高めで30度ぐらいある。気温が高くなったから喉が渇いたんだろう。

その後仕事が妙にはかどって、そのせいかなんだか妙に水が美味しく思えたので、カップの水を飲み終えてもまた水を汲んでちびちび飲みながら仕事を続けた。この日はこれを5回ぐらい繰り返したんだったかな。大量に水を飲んだんで、トイレにも頻繁に立つことになったけど、集中が途切れることはなかった。ここ最近の自分には珍しいテンションだった。

その翌日に体験した興奮はしばらく忘れないだろう。

前夜はそれほど長い睡眠時間ではなかったはずなのに、目覚めの気分はすっきり。頭に靄がかかったようなイヤな感覚がない。その日は日中も眠気を感じることもなく、情熱的に仕事に打ち込むことができた。退社後にジムで体を動かすと信じられないほどのスタミナに恵まれた。そして夜はすっきりと眠りに落ちる。

まるで他人の体を借りたような感覚。まるで10年前の自分に戻ったみたい。頭の中に音楽が流れるような気分の良さはどれぐらいぶりだろう。

どうしてこんなに体調が良いのか、日中は思い当たるふしがなかった。夜ふとんに入ったときに、前日の行動を反芻した。

ああそういえば、昨日は大量に水を飲んだわ。

身についてしまった、水を飲まない習慣

去る5月、新婚旅行先の空港で飛行機の待ちぼうけを食らっているときに、たまたま健康アドバイザーをやっているAさんと知り合った。Aさんからいろいろと専門的なお話を伺うことができたので、長い長い待ち時間を提供してくれたアメリカンエアライン社には感謝すべきなのかもしれない。

そのときにAさんから受けたアドバイスの一つが「あなたは水の摂取量が少なすぎる、もっと意識的に水を摂るようにしないといけないよ」ということだった。

まあわたくし、根が頑固なもので、どーしてのども渇いていないのに水を飲まなきゃいけないの、と(声に出さずに心の中で)反論したあげく、このアドバイスを聞き流したのだった。

思えばわたくし、若い頃から水を飲まない習慣が強固に形成されていた。

  • 小学生時代、ソフトボール部。「水をがぶ飲みするとスタミナがつかないから飲むな」とどやされ続け、水を飲むことは悪という先入観をつくる。
  • 中学生時代、卓球部。新築の体育館に併設されている卓球場は「ドリンクの持ち込み禁止」。水を飲むためにはグラウンドを挟んで向こう側にある水道まで行かなければならず、少ない水分で練習を続けることに慣れる。
  • 高校時代、山岳部。登山の際には当然ながらそれなりの量の飲料水を携行するが、標高の高い山に登るといつ水を補充できるか分からないという事情もあり、休憩中でも水をがぶ飲みせず、水分摂取を節約する習慣が身についた。
  • 大学時代、ウィンドサーフィン部。いちど海へと出艇すれば水を飲むことができないので、水を飲まない習慣が加速する。
  • そもそも腹が弱く、水を飲むと腹痛を起こすことが多かった。


こういう多重の習慣ないし体質が水分補給を遠ざけていた。ここ直近では、飲み物として一日に摂取する水分量は、500ccにも満たなかったと思う。

そして、いつの間にか慢性的な脱水症状に罹っていたわけだな。

水の摂りかた

水を摂ると体調が良くなると気付いて以降、意識的に水を摂っている。とはいえ元々腹は強くなく、水を飲むと腹の調子が悪くなることもある。

いろいろな飲み方を試してみて、いまは次のような水の摂りかたに行き着いている。

  • 仕事中は一時間にマグカップ1杯(200ccぐらい)の水を摂ることを心がける。
  • ジュースや茶ではなく、水を飲む。
  • 一度に一気飲みするのではなく、一口ずつ口に含むように、コップ1杯を数十分かけて飲む。
  • 冷えた水は飲まない。水道水も気温程度に戻してから。

てなわけで、最近は体調の良い毎日を漫喫しております。いやいまの自分はむしろ20年後の自身がタイムマシンで戻ってきた存在なのかもしれない。

さあ、じゃあ明日はなにをしようか。